Daily Archives: 2012-04-24

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ながさき町ねこハンドブック

ながさき町ねこハンドブック

2012年3月発行

A5サイズ・24ページ・カラー印刷

発行部数:2,000部

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 5月に旗揚げした町ねこ調査隊塾。11月には、早くも成果品の検討に入りました。情報がコンパクトに収納され、携帯が可能、場所を選ばす、片手でも見開きできるー―となれば〝ハンドブック〟――即、決定しました。

 その内容は大きく3つに分かれます。

1. 町ねこ調査の方法

 前半は、みなさんの疑問――〝調査って実際、どういうふうにやっているの?〟にお答えしています。

町ねこの見つけ方

 ごはんをキーワードにすれば、公園・寺社・飲食店街の周り等。お腹が満たされれば、冬は暖かく、夏は涼しく過ごせ、且つ、車・人通りの少ない、少し高い所を好むようです。

カルテの書き方

 毛柄だけでなく、目や鼻の色、しっぽの形もかなり個性的です。

写真の撮り方

 描き終えるまでに逃げられることはしばしば。撮影は、低い姿勢で静かに近寄ります。角度を変えて複数枚撮っておけば、自宅で描くことも可能です。

マッピング

 ねこが特定できたら、見かけた場所を地図におとします。エリア内の頭数、行動範囲がわかります。

2. 町ねこリスト・カルテ・マップ

 中盤には、ハンドブックを手にとられた方の最大の目的――〝どこにどのような町ねこが暮らしているの?〟にお答えして、写真リスト・カルテ・マップを掲載しています。さらに、会ってみたくなってもらえるよう、出会う確率を肉球の数で表しています。ところで、この4つのエリア(寺町・西坂町・長崎大学・住吉町)、特別にねこが多いわけではありません。塾生の自宅や職場の周辺といった、日常的に調査が容易なエリア、という理由からです。調査には、やはり時間が必要なのです。

3. 塾長、塾生の想い

 随所に、複数の塾生による〝ねこうんちく〟や〝想うところ〟を綴っています。

 毛柄と性格に相関はあるか?―「毛柄占い」。地方色豊かな―「猫民話」の紹介。浮世絵師のみならず殿様も商売にしていた?―「鼠よけの猫絵」。ねこトラブルの発端・原因の解説―「のらねこはじまり物語」。ペットフードの登場と繁殖の問題―「カリカリとねこ算」。想像よりも過酷な生活?―「長崎大学ねこ事情」。猫のぼやき―「ねこトーク」。なかでも「猫としっぽ」は、動物を飼ったことがある人なら誰しもが思う~偶然か? はたまた、実は言葉が分かっているのではないか?! 疑惑。そして、「長崎市の町ねこは幸せか?」では、町ねこを取り巻く複雑な人間模様が浮き彫りに…。ラストは塾長の想い―「町ねこ調査隊塾のめざすもの」で締めくくられています。

 歴史的、文化的、人とねこは密接な関係を保って暮らしてきました。これからもより良く共生していくためには何をすべきか?…是非、ご一読ください。

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北九州市ネコ実態調査隊の見学ツアー

北九州市ネコ実態調査隊見学ツアー

日程:2011年9月18日(日)

場所:意見交換会=北九州市立いのちのたび博物館内)
   ねこ調査=門司駅前・柳町周辺

参加者:塾生14名・北九州市調査委員6名

 

 6月の講演会と同じく、なぜかこの日も大雨。ねこ調査はできるかな、と心配しながら午前10時に長崎を出発。
 午後1時半に北九州八幡東区の「いのちのたび博物館」に到着。館内を見学した後、北九州市のネコ実態調査隊のみなさんと意見交換の場を持ちました。また6月に長崎にて講演していただきました山根明弘さんも、同席してくださいました。

 北九州市と長崎市、それぞれのねこ調査について報告の後、熱心な質問が飛び交いました。北九州市の調査は行政の依頼から始まり、長崎市は市民が自ら手を挙げての調査と、スタートは違います。しかし、ねこ調査のデータを蓄積し、ねこと人の平和な関係を求める気持ちは同じでした。データをどう活用していくのか、市民ボランティアと行政の関わり、など活発な議論が続き、予定していた1時間半をオーバーして、会は終わりました。

北九州市門司駅前柳町周辺のねこ調査

 雨はやっと小降りになり、柳町のねこさんに会うために、門司駅前に向かいました。

 ネコ実態調査隊の方々と山根さんに案内していただきながら、ねこ調査を見学。

 柳町は長崎市の浜口町の飲食店街と新大工町の商店街を足したような雰囲気でした。生憎の雨でしたが、車の下、小路の奥などに多<のねこを見ることができました。

 ねこ困りさんが作ったであろう『エサを与えないで』の張り紙の近くに、盛り塩のように地面に置かれたドライフードや、中華料理店の前には美味しそうなねこのエサが置いてあり、長崎と同じくねこ好き・ねこ困りの混在が見受けられました。
 環境から考える北九州市、観光から考える長崎市、立ち位置は違いますが、ねこを取り巻く環境は同じであり、お互いとても参考になる意見ばかりで、有意義な時間を過ごすことができました。今後とも交流を続けることを約束し、門司を後にしました。

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ながさき町ねこ写真展

ながさき町ねこ写真展

会期:2011年8月31日~10月2日

会場:カフエ豆ちゃん(長崎市東古川町)

テーマ:猫のいる風景、猫のいる長崎。

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 塾活動がはじまって間もなく、突如降ってわいたのが写真展の企画でした。
 定例会という形では、まだ数回しか調査に赴いておらず、カルテ用の観察写真を少数の塾生がチラホラ撮っているだけ。
 そもそも調査隊塾の活動目的から外れるのでは? などなどと協議した結果、「町ねこ調査隊塾を広く知ってもらう機会になれば」ということで走り出した写真展。

 塾長を筆頭に、何をどうしていいのやら右も左もわからない状況に筋道をつけてくださったのは、写真展の会場「カフエ豆ちゃん」のオーナー吉田隆さんでした。ちなみに吉田さんは塾生でもあります。
 調査と並行して写真展用の撮影を塾生にお願いし、迫る期日とにらめっこをしながらみんなで写真の選別を行いました。
 どれもこれも展示したい! 選別なんてできない! と叫びながらの、それはそれは楽しい選別作業でした。

 素人の写真展を見に来る人はいるのかしらと心配をしていましたが、フタを開けてみれば、来場者数延べ約800人を数える大盛況となりました。
 それもこれも、テレビ・新聞・ラジオなど各報道機関が写真展を取り上げてくださったお陰か知名度は抜群。長崎市外のみならず、県外から写真展のために来崎されたお客さまも。味を占めた塾生一同、写真展第2弾を計画中なのであります。

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公開講演会「町ねこ調査を始めよう!」

公開講演会「町ねこ調査を始めよう!」:身近にいる町ねこたちについてもっとよく知ってみませんか?

日程:2011年6月12日(日)

場所:メルカつきまち(長崎市築町)

講師:山根明弘氏(北九州市立いのちのたび博物館・学芸員)

参加者:38名

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「町ねこ調査を始めよう!」山根明弘

 私が塾長の中島由美子さんに初めてお会いしたのは、2010年(平成22年)9月にながさきペンギン水族館で行われた動物愛護フェスタの時でした。講演後の質疑応答時に「平和の町、ここ長崎で、不幸な猫をなくすにはどうしたらいいのでしょうか?」と熱心に質問をくださる方がおられました。その方が中島さんでした。

 後日、中島さんからご連絡をいただき、長崎伝習所に応募されるとの旨、おうかがいしました。そして見事、審査にパスし長崎の町ねこ調査隊塾が結成されたことをお知らせいただきました。

 2011年6月の「町ねこ調査を始めよう!」の公開講演会にご招待いただき、激しい雨のなか(長崎に来るといつも雨です)集まってくださった皆様を前にお話をさせていただきました。ちょうどこの頃、北九州でのねこ調
査は、いろいろな問題に直面していましたので、そのことについても包み隠さずお話いたしました。それがかえって、会場のみなさんの心をつかむことにつながったのでしょう、たくさんの励ましのお言葉をいただきました。

 この講演会そして、その後の北九州での塾生のみなさんとの交流会を通じて、私は地域間のネットワークがいかに重要で、そのつながりが各地域での活動の活性や、持続につながるかを知る事ができました。平和のまち長崎でのこの活動が、全国に広まってゆくことを期待しています。

 上記の文章は研究成果報告書掲載のため、山根さんから寄稿していただきました。感謝申し上げます。
 講演会当日の長崎はバケツの水をひっくり返したような大雨でした。山根さんを乗せた列車も大幅に遅れ、やや開始時刻を遅らせ、慌ただしく講演会は始まりました。
 1部「相島でのノラネコ調査」
 2部「北九州市のネコ実態調査隊」
 3部「これからの課題」
について、山根さんはとてもわかりやすくお話してくださいました。後半は質問タイム。休憩時間に会場から集めた質問を中村副塾長がまとめ、山根さんに答えていただきました。質問も多く、また回収しましたアンケート用紙にもたくさんのことが書かれていて、参加者の熱気を感じました。