Monthly Archives: 3月 2011

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町ねこ通信 2号

東日本大震災により被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
被災地の皆さま、そしてそこで暮らしているねこや犬たちが、
少しでも早く平和な暮らしを取り戻すことができますように祈ります。

もくじ
1. お知らせ

  • マスコットキャラクターの名前が決まりました
  • 崎の町ねこ調査隊塾募集
  • 犬や猫の譲渡会へのお誘い
2. ねこのいる町 ──vol.1 十人町(じゅうにんまち)──
3. おわりに

1. お知らせ

ながさき町ねこクラブのマスコットキャラクターの名前は

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小町(こまち)です。

かわいい名前をたくさん寄せていただき、ありがとうございました。

応募いただきました中から、人気の高かった“小町”に決定いたしました。

これから“小町”をどうぞよろしく!

返信メールには「マスコットキャラは女の子? 男の子?」という質問がありました。

ピンクのバッグ持ってるし、キュートで丸い鼻も、女の子っぽいですよね。

ところであのバッグの中には何が入っているのでしょう?

気になるところです。


「長崎の町ねこ調査隊塾」のお申し込み締め切りは

4月30日(土)です。

町ねこ通信<号外>でお知らせしていました長崎伝習所「長崎の町ねこ調査隊塾」は4月から募集が始まります。

一人でも多くのご参加をお待ちしております。

参加ご希望の方はお名前、ご住所、連絡先をこちらのフォームよりお送り下さい。

どうぞ、よろしくお願いします。

 

参加希望の連絡をいただきましたみなさまへ

長崎伝習所の開所式は

5月13日(金)午後6時30分受付 午後7時開催

場所:長崎県勤労福祉会館2階 講堂(長崎市桜町9-6)

です。

開所式の後、第1回の定例会を開く予定です。

これからの活動計画のスケジュールなどを決めたいと思っています。

ぜひ、ご出席ください。


犬や猫の譲渡会へのお誘い

一度は捨てられてしまった物言わぬ命を救い、新しい飼い主さんのもとで可愛がってもらうために、ボランティアのみなさんが犬や猫の譲渡会を開催しています。

3月の長崎市内での日程は、

長崎わんにゃん会さん 第27回犬猫譲渡会+チャリティーフリマ

3月26日(土)13:00~16:00

長崎市五島町公園(長崎市五島町2)

長崎Life of Animalさん+長崎猫の会さん主催 長崎宝町公園譲渡会

3月27日(日)13:00~17:00

長崎市宝町公園(長崎市宝町10)

くわしくはブログさるねこふみをご覧ください。

譲渡会を手伝ってくださる方も募集しています。

できる範囲で構いません。少しの時間とお力をわけてくださいませんか?

お問い合わせは、こちらのフォームよりお願いします。

どうぞ、よろしく。

 

2. ねこのいる町 vol.1 十人町(じゅうにんまち)

長崎市十人町は長崎港に近く、斜面に沿った古くて小さな町です。車の通るような広い道はなく、人がやっと通れるくらいの狭い路地、急な坂道や階段が町中の家々をつないでいます。めずらしい町名ですが、江戸時代に唐船やオランダ船の出入りを見張る遠見番役宅があり万治2年(1659年)ここに10軒の役宅が建てられたことに由来する、と町中の看板に書かれていました。

この十人町で、1986年、伊澤雅子氏による国内初のノラネコの生態調査が行われています。

私もこの町をゆっくり歩いてみました。1時間もあれば、隅々まで回れるほど小さな地域です。空き地や空き家が目につきます。

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車社会の中にあってはこれほど不便な場所はなく、見捨てられ忘れられていく運命かもしれません。けれど、人にとってはともかくも、ねこにとってはまさにサンクチュアリです。車が入って来ないから交通事故の心配もなく、古い木造の家々の中にはねこの住処にぴったりの場所もいっぱいありそうです。そしてたぶんえさも潤沢にありそうな……。道ですれ違った女性にねこの事をたずねたら「ここら辺りは飼いねこは少なくて、ほとんどノラネコ。勝手に餌をあげる人が多くて、困ってます」との返事でした。

伊澤雅子さんは『ノラネコの研究』という絵本を出され、「黒と白のぶちの、しっぽのみじかいオスネコ」のナオスケの1日を楽しく紹介されています。ぜひ、おすすめします。

『ノラネコの研究』伊澤雅子 文 平出衛 絵 福音館書店 (1300円+税)

 

3. おわりに

十人町のすぐ近くには、オランダ坂や東山手の洋館群など長崎の観光スポットがありますが、十人町にはこれといった名所旧跡はなく、ごくごく普通の静かな住宅街です。小さなエリアですが、全体が急な斜面の町なので、町歩きするには高低差を覚悟しなければなりません。つまり上ったり下ったりの繰り返しです。歩きやすい靴を履いていくことをお勧めします。

この町を歩いていた時のことです。まるでナオスケのような白と黒のぶちのねこが、坂の下から上がってきて、私のすぐ近くですっと溝に隠れてしまいました。そしてやや上の溝からまたすっと出てきたと思ったら、そのままスタスタと坂道を忙しそうに急ぎ足で上っていきます。そっと後をつけてみましたが、「わたし、用があるんだから、かまわないでくれる」と言わんばかりにどんどん先へ行ってしまい、一人残されてしまいました。日がな一日のんびり暮らしているように見えるね

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長崎の町ねこ調査隊塾(坂の途中で猫日記)

ブログ「坂の途中で猫日記」で町ねこ調査隊塾について紹介していただきました。

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町ねこ通信 号外

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創刊号を発行して早々に、「号外」というのも変な話ですが、とてもうれしいお知らせがあります。

長崎伝習所に「長崎の町ねこ調査隊塾」が採用されました!

――と言っても何のこと?と言う方のために

 

1) 長崎伝習所とは

「市民と行政が有機的に連携することにより、人材の育成・ネットワークづくりと政策を生み出す活動を行い、地域の活性化と発展に寄与することを目的とし」(伝習所の紹介記事より)

と書いても何のことだろう? ですよね。

つまり市民が(ボランティアとして)自発的に何かをやりたいなら、市役所がバックアップしますよ、と言うことです。もちろん予算も付きます。

1986年に始まり、これまで230の塾、のべ8000名が参加しています。

 

2) 伝習所に応募、審査、決定まで

伝習所に採用されるためには、審査があります。

2011年1月に応募書類を出して、2月19日に審査会がありました。

審査会では(中島にとって)人生初のプレゼンテーションに挑戦。

めったに緊張しない私も、心臓ドキドキでした。

しかし、とてもわかりやすく、説明しやすいパワーポイントをこれもまた<さるねこ父>こと中村さんに作っていただいたおかげで、何とか難関をくぐり抜けてめでたく新しい塾として採用されました。

町ねこ調査って、何だか大学の研究みたい──そんなことはありません。

調査といっても、

とても簡単! 紙と色えんぴつさえあれば、だれでもできます。

まず、調査する場所を決めます。あなたのご近所、職場の周辺、など好きな場所を選んでください。

それからその場所に住む町ねこ(自由に外を歩き回っているねこ)の特徴を覚えるために、ねこの毛の色や模様、尻尾の形などをぬり絵の要領でカードに描き、見つけた日付と場所を記入します。

そんなことは面倒だなと思えば、もちろん写真でもOK。

そしてねこに名前を付けます。クロボウ(黒い帽子をかぶっているように見えるから)、ハナコゲ(鼻の横がこげ茶色)など、ねこの特徴を覚えやすい名前がいいかもしれません。

これでまずワンステップ終了です。

ねことその名前を頭にインプットしたら、さあ、ねこを探して歩きましょう。

休みの日に散歩しながら「ねこ発見!」 あるいは通勤や通学途中に「ねこ発見!」

さりげない日常に思わぬ心のときめきが舞い込み、町中のねこたちがまるで友だちのように思えてきます。

ねこさんを見つけたら、地図上に目印を入れておきます。

数か月すると、その目印がねこのテリトリー(縄張り)を教えてくれます。

これで調査完了です。

この調査により、その場所で暮らすねこの頭数やその生活様式がわかります。


<さるねこ父>こと中村さんが、<さるねこふみ>のブログで町ねこクラブを紹介してくださいました。ありがとうございます。

ブログには、ねこ調査について、写真や図を使って、(塾に応募した本人が言うのも何なのですが)「そうです、そうです」と思わずうなずいてしまうくらい、コンパクトにわかりやすくまとめていただきました。ぜひ、ご覧になってください。

私も今年1月から、ねこ調査を試してみました。

これが想像していた以上におもしろく、自宅の近所で16匹のねこを見つけ、それぞれをカードに記入。

出かける時には携帯電話とおさいふ、そしてデジカメも忘れません。

動物写真家岩合光昭のようなシャッターチャンスにはなかなかめぐまれませんが、それなりのねこポーズが撮れるようになってきました。

町ねこ調査について、もっとくわしく知りたいあなたにおすすめします。

山根明弘『わたしのノラネコ研究』さ・え・ら書房 (1300円+税)

子どもにもようくわかるように、やさしい言葉でていねいに書かれています。(長崎市立図書館にありますよ)

「長崎の町ねこ調査隊塾」でも山根明弘氏をお招きして講演会を開く予定です。山根さんと市民ボランティアによる「北九州市ネコ実態調査」の見学ツアーも計画しています。

講演会、ツアーともに無料です。


町ねこ調査って、まだよくわからないけど、何となくおもしろそうと思ってくださったらぜひ「長崎の町ねこ調査隊塾」へ参加してください。

長崎市民、あるいは長崎市に通勤・通学している方ならどなたでも応募できます。

ありふれた町の路地に、ねこがどんな出会いを連れて来てくれるでしょうか?

もう、ここまで読めば、きっと「長崎の町ねこ調査隊塾」へ申し込まずにはいられない!(はずです)

塾の参加は無料です。例会などは月に1回程度を予定しています。

「長崎の町ねこ調査隊塾」の募集は4月の予定ですが、参加を希望する方はこちらのフォームからご連絡いただければ、中島がまとめて伝習所事務局へ提出します。

なお、4月初旬にはチラシも配布、広報ながさき4月号にも掲載予定。活動開始は5月から、来年の3月まで約1年間の予定です。

お友だち、お知り合いに、ぜひおすすめください。

よろしくお願いいたします。

お問い合わせは、こちらのフォームからお送り下さい。

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ながさき町ねこクラブ(さるねこふみ)

ブログ「さるねこふみ」で町ねこクラブについて紹介していただきました。

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町ねこ通信 創刊号

もくじ
1. ごあいさつ
2. おしらせ
3. ねこ、あれこれ
4. おわりに

1. ごあいさつ……なぜ、ねこなのか

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この数字は長崎市において2009年度に殺処分されたねこの数です。(犬は77)

殺処分は安楽死ではありません。二酸化炭素による窒息死です。

縁あってこの世に生れてきたのに、人のエゴイズムで残酷に死んでいくねこたち。

ねこを飼ったこともなく、とりたててねこ好きだったわけでもない私が、ねこに心を寄せるようになったのは、この悲しい事実を知ったからです。

 

6

この数字は2009年度に熊本市で殺処分されたねこの数です。(犬は1)

熊本市は犬やねこの処分数を減らすために行政と市民が智恵を出し合い協力した結果、ここまで減らすことができたのです。

「長崎はねこの多かけん」と言われます。たしかに長崎はねこの多い町かもしれません。

しかし、熊本にできて長崎にできないはずはありません。

まして、“平和都市”長崎ならば、物言わぬ小さな命にもやさしい町でありたいと思います。

もちろん、長崎市でもさまざまな人たちが、犬やねこの命を救うために動いています。

動物管理センター、獣医師会、ボランティアグループがそれぞれの立場から可能な限りの保護活動に取り組んでいます。

とりわけ、ボランテイアの皆さんの譲渡会や里親制度などを通しての献身的な愛情には頭の下がる思いがします。

その中で私にできることって何?――と考えてみました。そして

ねこ好きを掘り起こし、

ねこなんてどうでもいい人にねこに関心を持ってもらい、

ねこ嫌いも巻き込み、

ねこと人が平和に生きる町づくりをめざそうと思いました。

 

2. お知らせ

ねこ会議って、知ってますか?

長崎のノラネコを0にするために、いろいろな立場の人が集まって話し合っています。

ねこの好きな人はもちろん、ねこのトラブルで困っている人も大歓迎です。

次回は3月12日(土)10:00~12:00

場所 出島交流会館4F会議室(長崎市出島町2-11)

くわしくは「長崎県地域猫活動連絡協議会」のホームページをご覧ください。

<ちょっとひとこと>

このホームページ、名前は長く固いイメージですが、とてもわかりやすくていねいに、長崎のねこ活動について教えてくれますよ。

*「地域猫」ってなんだ?――というあなたのために*

「地域猫」とは<地域の中で人間と猫が共生できるように、適切に管理されているお外にいる猫>、もうちょっとくわしく言うと<特定の飼い主はいないけど、その猫がいる地域の複数の住民やボランティア団体によって定期的に餌を与えられ、排泄も含む清掃をし、不妊手術を施されている猫>です。(「長崎県地域猫活動連絡協議会」のホームページより)

*もっとくわしく知りたい方は*

『「地域猫」のすすめ──ノラ猫と上手につきあう方法』黒澤泰著(横浜市職員・地域猫発案者)文芸社(1200円+税)をお勧めします。

 

3. ねこ、あれこれ

平安時代、ねこはセレブのペットだった?

名前は有名ですが、ほとんどの人が全巻読んだことがないであろう(たぶん)、かの有名な源氏物語。

その中にねこが重要な役割を担って登場します。

それは源氏物語若菜の巻、朱雀院の第三皇女である女三宮が源氏に降嫁します。その時、女三宮はまだ13、14歳、それに比べて源氏は40歳、当時で言えばもう老年の域、年の離れたこの夫婦に危機が忍び寄ります。

それは三月の春うららかな日、蹴鞠(けまり)の遊びに招待されていた柏木は、源氏の妻である女三宮を御簾(みす)の合間からちらりと見て、恋い焦がれ、忘れられなくなってしまいます。この時に二人を結びつけたのが、“ねこ”なのです。それからもこの二人の密通(つまり今で言うW不倫)にねこの存在が深く関わってきます。この後、女三宮は柏木の子を出産、悲劇が始まります。さあ、このドロドロ劇をもっとくわしく知りたい方は、西郷信綱『源氏物語を読むために』平凡社ライブラリーを読みましょう。

(買ってまで読むのはちょっとと言う方は、長崎市立図書館にありますよ)

当時、ねこは「唐猫」と呼ばれて、中国からの貴重な舶来であり、貴族が愛玩していたそうです。

ねこの扱われ方も、その時代によって変化していることがようくわかります。

ダウニング街にノラネコがやってきた!

ダウニング街10番地、つまりイギリスの首相官邸でネズミ捕獲のためにねこが飼われ始めた、というニュース。

2月16日付のAFPが伝えるところによれば、このねこは4歳の雄猫、ラリー。

以前はノラネコだったが、犬猫愛護施設に保護され、「人なつっこい性格の上、極めて高い獲物の捕獲能力があった」ために、首相官邸のネズミ捕り役に抜擢されたらしい。

キャメロン首相は「ラリーを迎えることができて、とても喜んでいる。ラリーは官邸の訪問客を魅了してくれるだろう」と語ったそうです。

日本の首相官邸はネズミ1匹通さない厳重な警備なのでしょか?

菅総理も譲渡会でねこをゆずり受けて官邸で飼ってみたら、もしかして支持率アップにつながるかも?

これぞ、「ねこの手も借りたい」心境でしょうか?

 

4. おわりに

町ねこ通信創刊号をお読みいただきありがとうございました。

ご感想、ご意見、ご質問などありましたら、こちらのフォームからどうぞ。

最後になりましたが、パソコン音痴の私のためにメールマガジンのフレームを作っていただきました<さるねこ父>こと中村さまに深く感謝申し上げます。

中村さまのブログ「さるねこふみ」にはとってもかわいいにゃん子が登場します。ぜひ、訪ねてみてください。ねこ情報も満載ですよ。

また、町ねこクラブのマスコットキャラクターをデザインしてくださいました 耕文舎 デザイナ